2021年09月22日

足元で

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この絵は先日の展示で、折本ではなくて壁にかけていた1枚絵。

家の裏の足元、カタバミの小さな叢。

カタバミってたくましいなぁ。ほぼ1年中どこでも見かけるし、
日当たり良いとこはもちろん生き生きと、
日陰の栄養の少なそうなところでもそれなりに葉を増やして。

ベランダの鉢植えでも、いつの間にか生えて
メインに植えた草花より元気だったりして、領地を増やしている。
ちょっと、やっかいな雑草、ともいえるけど
ハートの三つ葉がこっそり集まって
黄色い可愛い花をつけている様を見つけると、
なんだかうれしくなってしまう。

この小ささ、背丈の低さ、子供の頃から
慣れ親しんでいるせいかもしれない。
posted by かこみかん at 23:41| 虫とか鳥とか草木とか

2017年11月06日

あの声は

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鳥や虫の、鳴く声はよく知っているのに
名前と姿を知らずにそのまま・・
ということがよくあった。

今はネット上に、鳴き声でその主を
検索できるという便利なサイトがあり
長年のナゾだった声の主を確認できるのがうれしい。

それでも、生き物は個体差もあるし
環境と場合によって鳴き声もいろいろ変化するから
すぐにこれ、と分からないことも多い。

季節が移って、よく聞こえていた声がパタリと
やんで、まるきり初めて耳にする声に、
風景が変わるような思いをすることもある。

1週間前に聞いた
ある澄んだ高い声は、なにかの鳥の
さえずりだと思うのだけど、その一度きり。
どんな姿で、今はどこにいるのだろう。
また聞くことができるだろうか。
posted by かこみかん at 16:14| 虫とか鳥とか草木とか

2017年05月21日

カモさんお通り

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近所の田んぼはもう
ほとんど田植えが済んだようなので、
しばらく前のことになりますが。

田んぼは耕されて水が張られたばかり、
浅い池のような状態です。
空が映っていいなァ・・と農道を歩いておりますと、
どこからかやってきた2羽のカモ、
舞い降りますと
その田んぼの池の中へ走っていきます。
チャプチャプと、実に楽しそう。

あー、この様子、なんか似てるぞ。
そうだ、夏、その年初めて海に出かけると、
思わず「ぅわ〜い!!」と叫んで
裸足で波に駆け出して行くあの感じ。

まわりに沼や川があるから、
水場には困らないはずですが、
水を張りたての泥の感触とか、そこに
ひそんでいると思われるごちそうへの期待とか、
そういうものでうれしくなって
チャプチャプしてるのかな??
・・と想像してしまう、カモたちなのでした。
posted by かこみかん at 11:57| 虫とか鳥とか草木とか

2017年04月27日

ZINE の中から−1

先日展示販売したZINEは、
今までブログに掲載した作品など旧作と、
最近の作品を合せて2冊にまとめたものでした。

今回からいくつか、最近描いたもので
未発表の作品をアップしたいと思います。


tori-ki.jpg


冬から春へ向かう頃、ときおり暖かい日があっても
やはり風は冷たく裸の樹々を通り抜けるばかり・・、
という景色を眺めていたとき、
ここにカラフルな鳥のオブジェがあったら
楽しいだろうなぁ・・、などと
空想して描いた絵でした。

桜の花もとうに散って、今はすっかり
若葉のおいしげった姿になっています。
posted by かこみかん at 09:49| 虫とか鳥とか草木とか

2015年07月13日

ある春の日

いつのまにか、真夏ですね。

そういえばこんなことがあった・・とスケッチして
そのままになっていた場面をここに。

まだ暑くならない、梅雨も始まっていない頃。
よく自転車で通る、畑と田んぼに囲まれた農道のかたすみ、
このあたりはいろいろな鳥の群れが集ってます。
カラスは単独でいたりもしますが、
(田んぼの白鷺は孤高の風情)
小さな鳥はほぼ群れになって行動していて。
そしてその鳥たちの群れは、互いの居場所をなんとなーく
重ならないように動いています。
カワラヒワが自転車に驚いて飛び立ったと思ったら
今度は雀が横切りムクドリが後に続き
後方ではヒヨドリの声が響くという具合。

毎回感心してしまう鳥たちの飛ぶ姿を見やりつつ、
ふと前方を見ると不思議な光景が。

3wade.jpg

カラスとハクセキレイとスズメ、なぜか近距離でかたまって。

この状態は長く続かず、すぐほぐれていったのですが
いったいあの3羽はどうして集まってしまったのかな。

この中で一番幅をきかせるのはカラスだろうなーー、と
思うのだけど、他の2羽を追い立てるふうも無く。
ちょっと交流してみたかったとか・・

それぞれの鳥の胸の内を、勝手に想像したことでした。
posted by かこみかん at 00:57| 虫とか鳥とか草木とか

2014年10月08日

花を飾る

家に花瓶も無いではないし、
時々、何か飾れたらいいだろうなぁ、と
思ったりはするのだ。
ちょっと訪ねた家の玄関先や、カフェのテーブルに、
何気ない感じで置かれているのに
実に素敵な様子の挿し花など見ると・・。

外を見ると、秋明菊が揺れている。
私が植えたのではなくて、前にだれかが植えたか
何かして、毎年今頃その場所に咲くらしい。

菊、という名がついているけれど
芥子のような風情の
白い花がゆらゆら風に吹かれるさまは魅力的で、
ついついぼうっと眺めてしまう。

(こんな花が部屋にあったら・・)
一瞬、切り花にしようか、などと夢想する。
でもきっと、どんなに上手に仕立てても、
この風に揺れる姿より
素敵な眺めは見いだせないだろうなぁ・・
と気が行って、
やはり私の部屋の花瓶は空っぽ、のままなのであった。


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posted by かこみかん at 23:00| 虫とか鳥とか草木とか

2014年09月24日

『カイロの紫のバラ』、『砂漠のバラ』

『カイロの紫のバラ』は、1986年日本公開、
ウッディ・アレン監督の映画のタイトル。
『砂漠のバラ』は、ある種の化合物が結晶化して
バラのような形に成長した鉱物の名称。

で、なぜここに二つの言葉が並んでいるかといいますと・・

いつのまにか机の上にあって、いつも眺めている
『砂漠のバラ』。いただきもののような、どこかで
買ったような・・。
(直径4センチぐらい、高さ2センチぐらい)
ホントにバラの花びらが重なったような形状で、
不思議だなぁ、と時々手に取ってつくづくと眺めます。
これが、サハラ砂漠その他で産出されるらしいのです。
なにしろ、自分の手元にもいつ来たのだか
覚えていないぐらいなので、どこの生まれかも
わからないのではありますが・・。
そうして、眺めていると誰もいない、何も無い砂漠の中、
この鉱物が砂に埋もれている様子など想像してしまうのです。

それがなぜ『カイロの紫のバラ』につながるのか・・
いえ単に、言葉からの連想に過ぎないのですが。
カイロは郊外に有名なピラミッドを擁する街。
ピラミッドのまわりは砂漠でしょう・・
カイロの紫のバラって、この ”砂漠のバラ”に
似ていたりはしないかしら・・などと
言葉だけで妄想してみるのです。
映画にも、実際の紫のバラ、というものが出て来た
記憶が無いので、妄想し放題。

そうしたら、こんな絵が出来ました。


sabaku-bara.jpg


ちなみに『カイロの紫のバラ』、
映画の魔法を改めて感じる素敵な作品。
未見の方は、ぜひ。
posted by かこみかん at 23:40| 虫とか鳥とか草木とか

2014年09月12日

網戸越しに

ウチのネコが、網戸にぴったりくっついて、
ヘンな声を出している。
何かなーー、と思って近づくと・・。

sabo-kamakiri.jpg

カマキリ君、こんなところに。
その、針とか、い、痛くないんですか??
・・と尋ねたくなったけど
そうだ、相手は自分とは全然違う肉体の持ち主であった。
人間にしたら、ちょっとゴツゴツした岩場に
乗ってるぐらい、の感じなのかな。

スケッチしている間、ほとんど動かず。
網戸越しで、20センチぐらいの距離で見つめあうことしばし。
相手にこちらはどう映っていたのかなぁ。

それにしても・・
『彼』を見つけてちょっとうれしかった。
というのも、その2時間ほど前、ウチの庭で
ひとまわり大きなメスと交尾していたので・・。
むかし何かの本で、
「カマキリのメスは交尾するとオスを食べてしまう」
・・という怖ーーい話を読んだことがあったのです。
交尾の場面に遭遇した時、思わず「お気の毒ね・・」と
メスに乗っかったオスにつぶやいていたのでした。
読んだ話がマユツバだったのか、それとも幸運にも
逃げ切ることが出来た、だけなのかはわからないのですが。

少し離れた、先ほどの交尾してた場所には
メスがものうげに休んでおりました。
posted by かこみかん at 19:00| 虫とか鳥とか草木とか